壬生狼一家

Yahoo!ブログから引っ越ししてきた新参者です。宜しくお願いいたします。

富士山登山2007 ~馬返しからの挑戦~ 第8回

ここからはお鉢巡りチームと、山頂即Uターンチームに分かれることとなる。

お鉢巡りチーム:隊長 私   副隊長 野生メガネ男児伯爵   副隊長補佐 それでも俺には回って見えるガリレオ・ガリレイ!!
山頂即Uターンチーム:隊長 『オヤジ』   副隊長 ネオ・サクランボ男爵   副隊長補佐 逆境NEWサクランボガール 

登坂スピードを考えるとチームを二つに分けるしかなかった。理由は本日の帰宅時間の逆算だ。標準で考えると『砂走口江戸屋』から山頂までは1時間半、渋滞を加味すると2時間半。山頂即Uターンチームの登坂スピードを考えると、渋滞加味して3時間半とみる。
その後、標準スピードで景色を楽しみながら、神社に参拝しながらのお鉢巡りであれば1時間半、渋滞を加味すると2時間考えたほうが良い。鈍足チームはお鉢めぐりに2時間半は要すだろう。そこから『砂走口江戸屋』に戻るのに45分から1時間は費やす。
ざっと合計すると”ドン”速チームは、ここ『砂走口江戸屋』の戻り付くまで13時を回ってしまう。
『砂走口江戸屋』から馬返しまでの時間、帰宅の高速道路の渋滞などなどを計算すると申し訳ないがお鉢巡りの2~3時間が命取りになる。ごめんな『ドンちゃんチーム』厳しい勧告だが、全員でお鉢巡りをする時間が無いのだ。

出発は06:20、一旦元祖室まで下り、そこで山梨県側の登山道に合流する。当然『砂走口』登山道を登るのが通例だが『砂走口江戸屋』から『本八合目江戸屋』までの登山道はそうとうキツイ、従って山梨県側『河口湖口・吉田口』に向う。
まだ八合目ほどでは渋滞は発生していない。上を見上げると9合目のちょっとしたあたりで詰まっており、そこから山頂に至る登山道は富士山登山者で埋め尽くされている。

6人での短い道中であった。ここから先、隊長は私で引っ張る。『グッバイ!!チームどんべい』
『富士山ホテル』、『本八合目トモエ館』、『胸突八丁江戸屋』といいペースで登坂する。我々は手ぶらでの富士山登山である。これは何よりも楽である。『胸突八丁江戸屋』は私の青春の1ページを強く刻んでいる山小屋である。


『SAY YES』by CHAGE&飛鳥、『離したくはない』by T-BOLANなどが巷で流れていた頃、
私はこの山小屋で夏のアルバイトをしていた。

『君がいるだけで』by 米米CLUB、『何も言えなくて・・・夏』by J-WALK、『WOMAN』by中西圭三などが巷で流れていた頃も、
私はこの山小屋で青春真っ只中であった。

『あの頃に戻りてぇ~よぉ』この場所に来ると必ずそういう気持ちになる。

そう、これらの曲は最近やたら売れているオムニバスCD『R35』のなかに全て収められている。行きの車の中でもこの『R35』のCDが流れていた。


青春山小屋『胸突八丁江戸屋』を越え、次の山小屋『御来光館』へ向う。だんだん渋滞のお尻が見えてきた。いつの間にか隊長の後ろには一名、奇声男のみになっている。奇声男は一晩休みかなりの体力回復を成し遂げている。最年少だけのことはある。若さは武器だ。野生メガネ男児伯爵は隊長である私を追い越し既に視界にも入らないほど先に行ってしまった。私は隊長・・・。

下から上がってくる『ドンちゃんチーム』の様子を伺う。これまた全く視界に入らない。『ドンちゃんチーム』にはそれほど体力の回復が見られない。さあて富士山山頂に『ドンちゃん』は辿り着けるのだろうか?それは『ドンちゃんチーム』の隊長『オヤジ ベンジャミン』のリーダーシップ次第だ。実は会社でも『オヤジ ベンジャミン』は肉汁男爵芋 逆境サクランボの上司にあたる。私はこんな上司は嫌だ。

『オヤジ ベンジャミン』の習性は屁をこく、ゲップする、塩吹く、頭撫で付ける、頭かき上げる、弱音を吐く、ZICOと呼ばれる、無駄に残業する、酒に飲まれる、運が悪い、食が細い、胃腸が悪い、哀れがられる、生クリーム系の食べ物を口にすると口の周りに生クリームがくっ付いたまま気付かない、すぐに転勤を命じられる、富士山登山者決定時に別の参加者の影の力により消されそうになる・・・・・・・』
切りが無いからこの辺でやめる事とする。


でも会社でも仲良しな『チームドンちゃん』。『オヤジ78364』は私の先輩も大先輩でもある、だから???
もっとしっかりせいや『オヤジ78364』


もう『チーム オヤジ』とはこの後下山の途中七合目まで遭遇することはなかった。残念であった♪♪



『御来光館』に到着して間もなく山頂から続く渋滞の尾に到達した。これからはいったいどのくらいの時間が掛かるのか分からない。
しかし、気持ちのいい眺めだ。既に標高は3600メートルほどで空気は下界のそれとは全くの別物だ。気圧が低く確かに酸素の量は平地の3分の2程になっているが湿度はなく爽やかである。上を見上げればもう目と鼻の先に山頂鳥居は見えている。ゴールが見える
と自然とパワーが蘇ってくる。しかし山頂の鳥居までは横3列で登山者が埋め尽くす。普通に上がれば15分ほどであろう。ただ動かない。今は07:30。

渋滞になるといつの間にか回りに居合わす様々な方々と知らず知らずのうちに会話が始まる。私もいつの間にか前を歩いていたおじさんと話が弾む。『富士山登山は初めてですか?』これが合言葉となることが一番多い。大概私の経験を話すと様々な質問を受けるようになり、そのまた近所の方が話に加わってくる。
何故か今知り合ったばかりのおじさんは私を『元気印』と呼ぶ。その呼ばれっぷりが不思議と嬉しい。俺って『元気印』っぽい訳だ。
上機嫌、上機嫌!! 
その後も話が終わったと思うとおもむろに別の話題を探してきて、その話題に乗って話を続けた。どこの誰かも全く分からない、見ず知らずの方とでも何の気兼ねもなく語れるのは山の魅力の一つだと思う。老若男女問わず見ず知らずのものが語り合いながら山頂を目指すのだ。名前さえ明かさぬままに。

じわりじわりと山頂に近付いてきている。右へ左へジグザグな登山道も最後の切り返しを終えた頃、目の前に山頂鳥居が迫っていた。
これも富士山の七不思議、最後の切り替えしを終えると見たことの無いような登坂速度に切り替わる。鳥居で記念撮影する登山者が大半なのでその周りだけはごった返している。ごった返しの中に紛れて山男伯爵が得意の笑顔満開で出迎えてくれた。これでもかのにっこりで出迎える。

★★★★★★俺が隊長だったのに★★★★★★     


嫌な影が私を追い越す・・・・

★★★★★★従順な部下『奇声児』も、いつの間にか興奮気味に鳥居手前で私を交わし先に門を潜り抜けた★★★★★★ 
     
きさま俺を交わすのか!!!!


★★★★★★隊長だよな俺って???★★★★★★


これで俺はビリの隊長・・・・・・・・・・、ビリー隊長!!!! ウオォッホッ♪♪♪♪


OH!!! YEAH!!!  俺は『 ビリー隊長 』♪♪♪♪っ!!!

嘘のような本当の話であった。。。。


                                           次回へ続く・・・