『
芙蓉の人』は富士山頂での冬期気象観測を初めて行なった野中夫妻の
『苦労』、『努力』、『熱意』、『愛情』、『責任感』、が伝わってくる心奪われるノンフィクション作
品である。
野中至の気象観測への執念は高地観測の常識を破り、高地気象観測の足杖を作った。
妻千恵子の気丈な姿は当時の封建的な時代の中で女性としての壁を破った
こんなにも人間は強くなれるのか。驚かされた一冊である。
この作品を読んでの「富士山登山」と、読まないでの「富士山登山」では感じるものが全く違ったものに
なるだろう。
「富士山登山」前に是非読んで頂きたい一冊だ。
涙なしでは読みきれない一冊だ。