壬生狼一家

Yahoo!ブログから引っ越ししてきた新参者です。宜しくお願いいたします。

富士宮口からの新たなる挑戦

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予定通り、昨日日帰り富士山登山に出掛けた。
今回の富士山登山に関しては単独であったが両親と姪っ子を
同行して富士山に向った。

両親と3歳の姪っ子は富士山富士宮口新五合目から宝永山登山。

富士宮口からの富士山登山は初めてで以前からどんなものかと
興味があったが遂に出かける時が来た。

最短距離、所要時間も最短と言うことであり
日帰りでの富士山登山。

始めの登り始めだけは4人でスタートとなったがすぐに一人旅。

本日自分自身に課した富士山登山のルール

々?櫃韻覆ぁ∈造蕕覆ぁ△尻をつけない、こけない!
 つまり休憩時も立ったままの体制をキープすべし
下山は休憩禁止すべし
2燭あっても山頂には到達すべし

結構厳しいルールであった。


富士山登山の自分自身のモットーは食事を摂る時以外は
長い休憩時間は取らない。

なぜなら俺の登山スピードには自信がないからだ。
しかぁ~し!!
負けず嫌いな俺。

“有名な話”『うさぎとかめ』の“かめ”作戦で負けない富士山登山。

一歩一歩着実にの富士山登山がスタートした。
体調は良くない状況であったが、天気も・・・・悪いぞ!

YAHOO天気やらtenki.jpやらでは日中は晴れる予報だったが
ガス、ガス、ガスな登山。
晴れていれば眼下には駿河湾、見上げれが山頂が見えるようだが
何も見えない、時折20mほどの視界になる。

六合目到着頃から身体も暖まり調子は出てきた、
七合目には疲労なしで到着。しかし相変わらず何も見えない。
視界がガスに邪魔されている。

無我夢中で山頂を狙う。
八合目も休憩無しで更に上を目指す。

ようやく九合目に到着し昼飯を頂く。
一人山行きをしていると声を掛けられることが多い。

『写真撮ってもらえますか?』
『どこから来たの?』
『一人出来たの?』

今回の富士山登山も例外ではなかった。

登山中も足を止めて立ち話をすることが多かった。
おにぎりやパン、お菓子、麦茶一気にかっ込んでいると
若い男の子がいかにも『高山病です』って顔で声をかけてきた。
『これから山頂に向かわれるのですか?』
『友人が先に登っているのですが自分はもう無理です下山します』
『これ友人に渡してください』
そう言って手紙を渡された。
『誰に渡すの?』って尋ねると。
携帯で渡す相手の写メールを数枚見せてくれた。
写メールってこういう時に役に立つんだって関心した。

その顔を頭に焼付け、友人への手紙を預かった。


この九合目を越えた辺りから本当に不本意ながら高山病の症状が
俺にも襲ってきた。
八合目から九合目向かう途中で高山病の気配を感じ始めていたが、
九合目を越えた途端、身体に異変が出た。
平衡感覚が乱れ、身体がふらつく。よろめく。

『やっべ高山病かよぉ、マジヤベえぞぉ』
このままでは富士山山頂厳しい・・・・、
でも体調は乱れても、精神力は強く挫けねぇ。
死んでも山頂には到達してやる!!!!!!!

しかし、ペースは上がらない。
山頂はもう見えているのに、歩いても歩いても全く近付かない。
平衡感覚の乱れですぐにこけそうになる。
登りきったとしても下山どうしようかと不安になる反面、
そんなの何とかなるというある種ヤケクソな自分もいる。

非常に状態の悪い中、数メートル先に写メールで見た男性。
『友人からこれ渡すように言付かったんだけど』
間違いなく友人に手紙を渡すことが出来た。
『ありがとうございます、お気をつけて』
俺は約束を果たし先を急ぐ。


結構登ったかなと高度計を覗いても5~10mほどしか上がっていないと
いう繰り返しを一体何回したことか。
延々と続く九合目から山頂に続く登山道。
眼下には相変わらず駿河湾は映らず、ガスガス・・・。

遂には雨までポツリ、ポツリと降ってきやがった。
まぁいいとしよう!
こんな逆境の中での富士山登山なんていいじゃねえか。
そうそう修行なんだから!!


富士山登山って何が面白いのかよく周りの人々に聞かれ、
こういうところとか、そういうところとか沢山話してきた。

しかし今日の富士山登山は何もない。
なにも楽しめる状況でなくなってしまった。


完全に弱っている俺を見て
『あと5分だよ、頑張って!!』
と家族連れに声を掛けられた20分後、
山頂に辿り着いた。

山頂も笑ってしまうほど逆境だ。
気温3度、突風、雨・・・・
で俺といったら目眩も襲ってきている。

成し遂げた、確かに成し遂げた俺ではある。
ザックを降ろし、おもむろに浅間神社奥社に。
お札、お守りを購入。
なんか呂律まで異常をきたしている。


山頂から眼下に広がる景色は数メート先の深い霧だけ。


『見たかこんな状況でも富士山頂まで来たぜ!成し遂げたぜ!』
自分にしか分からないであろう湧き上がる勝利の雄叫びといったところだ。


30分ほどで山頂を後にし、下山開始。
思った通りだ。下山の辛さは今までの下山道とは全く違う。
下から上がってくる登山者優先であるので譲る。
自分のペースで下りられない。
雨のせいで岩が滑る。

非常に辛い下山だ。しかし、当然登山者の辛さのほうが何倍もある。
『頑張ってください』
『もうひと踏ん張りですよ』
なんて登山者に声かけながら下山していく。

特に下山で注意をしなければいけないのが山頂から八合目。
足捻ったら即捻挫。相当怖い。

9合目を過ぎ標高が3200メートル位で高山病の症状は一気に抜けた。
一度抜けたらもう安心なのが高山病。自然とペースも上がっていく。

時折休憩中の登山者と会話を楽しみながら八合目の山小屋付近で
休憩を取るご高齢の方に声を掛けられた。

登山中に途中で追い抜いた事の記憶が自分にもあったおばあさんだった。
腰はほぼ直角に曲がり、頭までフードをかぶり
ゆっくりと、ゆっくりと登っていた。
手には紐で括りつけてある傘付きの杖を持っていた。


『あそこに池があるんだよ』
というお婆さん。
その方向を見ると雪渓が残り、そこから解け出した雪が水になり溜まっていた。
『雪が解けて溜まっているんですね』
そういうと
『そっかいっ!』

年齢は82歳だそうだ。
三重から新幹線に乗ってやってきたそうで、
今回で富士山は二回目。
なんと一人で富士山登山中だそうだ。
ゆっくり、ゆっくり富士山を登る後ろ姿からはまさか82歳とは想像できなかった。

今日は九合目の山小屋泊だそうだ。

『82歳でもぼちぼち歩いていけば登れるんだよ、ぼちぼち歩けば』
そう話すおばあさんの目は輝いていた。

『以前両親を連れて富士山を訪れたのですが父親は登れませんでした』
と話をすると、
『ぼちぼち歩けば82歳でも登れるんじゃよ、私のことお父さんに話しなさい』
『そうしてぼちぼち登れば絶対に富士山に登ることできるんじゃよ』
『絶対に話すんじゃよ』

本当に頑張って欲しいと思った、心のそこから思った。
そして
『頑張ってください、応援してます』
と声を掛け別れた。

俺、82歳まで生きていたとして富士山登ってるのかって自問自答する。
ありえない、絶対に無理だ。

おばあさんの輝いた目はずっと俺の瞼の裏に焼きついて離れない。


七合目付近まで降りると雨は勢いを増した。
山頂で購入したお札や、お守り。
携帯電話にデジタルカメラなど濡れないか心配しながら
下山の速度を速めた。

雨が小降りになり始めた頃スタート地点の富士宮口新五合目に到着した。


そして成し遂げた3つのルール。

々?櫃韻覆ぁ∈造蕕覆ぁ△尻をつけない、こけない!
 つまり休憩時も立ったままの体制をキープすべし
下山は休憩禁止すべし
2燭あっても山頂には到達すべし


次は御殿場口制覇で富士山登山ルート完全制覇!!

【河口湖口、吉田口(馬返口)、須走口、富士宮口、御殿場口】

予定では来月、御殿場口アタック!





PS.帰りの談合坂SAで富士宮焼そば完売していたことには納得いかず!