壬生狼一家

Yahoo!ブログから引っ越ししてきた新参者です。宜しくお願いいたします。

~20年連続富士山登山~ Vol.04

 
 
~20年連続富士山登山~ Vol.04
 
 
瀬戸館着は予定していたより早かった。
もう少し登山道も混んでいて自分たちのペースでは上がれないかと思っていたが
ガラガラの登山道でちょっとした渋滞ですら皆無であった。
目指す『須走口江戸屋』には21時~22時着を予定している。
しかし、このままでは『須走口江戸屋』に予定より2時間早い到着となる。

小休止だけではなく大休止も交えながらの富士山登山に切り換えなくてはいけない。

ここで我々がなぜ21時~22時に到着しようとしているか理由をお伝えしよう、
と思ったがこれからの我々の行動をブログにアップし続けるのでそこから読みとってくれ。

富士山を10倍?!言い過ぎだね、1.8倍楽しむ方法を伝授するからお楽しみに…。

あっ、楽しむだけでなく富士山登頂確率を10倍上げる秘策も含まれるので要チェックだ。
ここも言い過ぎだね、『2.5倍富士山登頂率を上げる』に訂正しよう。
 
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瀬戸館を超えると夕暮れが近付いてきた。
富士山の東には影富士も姿を表し、気温も下がり始めた。
 
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長袖のシャツでもやや肌寒さを感じる。
周りの登山者は既に山用の上着を着込んでいる。
 
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ちょっと余談だが、最近あちこちで山ガールという言葉を耳にするし目にする。
山業界も山ガールのブームを煽って更にマーケットを拡大させようとしているけど、
それに乗っちゃって、雑誌からそのまま出てきたようなファッションの女の子が本当に多い。

数年前には見られない光景だ。
だいたい似たような格好をしていて、どこかしらにパステル調が入っていて大半は
ノースフェイスのザックだったりインナーだったり、アウター、帽子を身に付けている。
靴は革製は履かずナイロン素材のハイカットの軽量登山靴だ。
メーカーはホーキンスが一番目について、キャラバン、メレルといった順に目にする。
パンツは長ズボンタイプではなく筋肉圧迫型のスパッツにハーフパンツ。

連れのなべは『鍛えた大きな筋肉もないのにあんなスパッツ履いてもどうなんですかね』

俺も同感だ。
 
 
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徐々に日も翳りだし正面に見える山中湖も輪郭を描くように光が湧き上がってくる。
少しすると日は富士山の向こう側に沈み、辺りは急に暗くなり
一段と気温は下がった。

暫くすると一気に下界には夜景が広がる。
今日は非常に遠くまで雲もかからず、最高の眺望だ。
見えるぞ、今日は本当によく見える。
 
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完全に日は沈み、辺りが暗くなったのもつかの間、
東の空から月がまるで御来光のように地平線から顔を覗かせてきた。
何とも不思議は光景だ。

 
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月明かりが辺りを照らすのでそんなに足元は暗くないのだが
一応ヘッドライトを装着し『須走口江戸屋』を目指し出発する。
太陽館(標高:3,090メートル)に到着する頃には綺麗に夜景が広がっていた。
流石に冷えるのでダウンジャケットを着込む。
ダウンジャケットを一枚着込むだけで急に温まる。
ダウンジャケットというものは凄いなといつも思う。

相変わらずペースが予定よりも早いので太陽館を少し越えたところで大休止だ。
もう『須走口江戸屋』もすぐそこに見えている。
 

登り始めの標高が2,000メートル、既に1,000メートル上がった。
本日の山小屋『須走口江戸屋』の標高は3,350メートル。
あと350メートルで到着だ。

まぁまぁのペースで上がってきているせいと
首から掛けている一眼レフカメラの重みで首回りを中心に疲労感が出始めた。
ザックを下ろし、大きな溶岩の上に腰を下ろす。
結構腹が減っているのでパンや、アミノバイタルを摂り水分も十分に補給し、
ぼぉーと下界を眺める。

風は心地よく頬をかすめ、俺のプロとレックは気温14℃を表示している。
下界は熱帯夜で暑いんだろうなと思うと今の自分が不思議だ。

羽田空港を出た飛行機があちこちの空を飛び交っている。
飛行機の中では『富士山だぁ』って大騒ぎになっているんだろうな。
機内から写真撮ったりしているんだろうなって思うと、面白いものだ。
 
 
山中湖とその奥は関東平野 
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河口湖町の夜景 
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河口湖町の夜景 
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山中湖、関東平野、そして右奥は相模湾 
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 相模湾の夜景
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贅沢な時間を暫し満喫する。
こんな時を、光景を、空気感を一人でも多くの人に感じてもらいたいと心の底から思う。
富士山に限らず自分が良いと思ったもの、感じたものは何であれ人に勧めたくなる。
みんなに同じ感覚を体験してもらいたい。
そういった感覚を覚えた俺は久しぶりだ。

横で全く体力の衰えを知らないなべも同じような言葉を漏らした。
この瞬間ここに居さえすれば誰しも同じ気持ちになるのかも知れない。
 
 
Vol.5へ続く・・・