『俺と富士山との出会いは・・・』 第３回目

さて話は戻り何故俺がキャタピラーに乗っているのか説明しよう。


時は７月上旬、大学の前期試験日程も決まり、部活動の夏休みも決まった。
テスト期間もあるので７月中旬から８月末まで部活も活動停止となる。

俺は何度かブログでも書いたように体育会系サッカー部に所属していた。
この約一ヵ月半のＯＦＦは過ごし方により大きなアドバンテージをつくる事も出来るが
その逆も然りである。

９月上旬からは『夏合宿』の鬼のようなトレーニングが始まるそうだ。
一年生の俺は経験したことのない『夏合宿』に対し恐怖を感じていた。

やばい！
自分はその『夏合宿』についていけるのか否か。
一ヵ月半の間自主練なんてのは俺には出来ないだろう。
さぼり癖があり、なんでも三日坊主な俺だ。

んんん～、よくよく考えたら合宿は金がかかるし
試合用のユニフォームも新しいものになるようでこれまた金が掛かる。
でもって俺はバイトしてない、完全に親脛・・・。



よぉ～し、この夏は稼ぐぞバイトだ！バイト！！
本屋でｆｒｏｍＡとデイリーアンを購入してきた。

沢山載ってるじゃないかバイトが。
でもただ稼ぐだけじゃいけない、身体も鍛えられるバイトが最適だ。

と、いうことで最も体力を要するバイトはどれだ！
って観点から雑誌をパラパラ。

『長野県嬬恋の高原野菜収穫』住み込み宿舎完備全食付きで５０００円
これか！！って半分決めかけた。
でも待てよ１０日働いて５００００円って少なくない？？

でも体力付けられるし、住み込みで働けば使いお金もなくて貯まんじゃないの？！
これだ！！って感覚がない、沸かない・・・違うんだろう。

更にページをめくりちょっと気になるページにはドッグイヤー。
そして目に飛び込んできたのは・・・
『富士山胸突八丁江戸屋８合目』のアルバイト求人。
住み込み７０００円！！
標高：３，３５０メートル
完全に住み込み状態、３食付
仕事内容：山小屋のベットメイキング、食事の準備、販売
そして、宿泊のお客様の送迎！！

これじゃない？！
これっきゃないよね！！

だって完全に高地トレーニングじゃない！
完璧に下半身強化出来ちゃうし！！
これで俺の『夏合宿』は大きなアドバンテージの中
スタートすることも出来るんじゃない。

お金の使う場所が全くないし貯まる一方！！

これぞ俺の求めていたアルバイト！！

早速電話して申し込んだ。





・・・・・それから数日後、見ず知らずの土地へと足を踏み入れた。