壬生狼一家

Yahoo!ブログから引っ越ししてきた新参者です。宜しくお願いいたします。

漢の富士登山道~珍道中~  ≪第2回≫

私の10年以上使いこんでいるG-SHOCKはちょうど午前08:30を表示していた。
富士山0合目からのスタートは遂に幕を開けることとなった。

この登山は選ぶべき道が2つ用意されている。
一つはアスファルトの道を行く『吉田口登山道』
もう一つは自然に囲まれた『吉田口遊歩道』

この二つの道はほぼ平行しながら『馬返』(標高1450叩砲泙蚤海。

当然、『吉田口遊歩道』を選び足を踏み入れると早速現れたのはぬかるみ。所々に大きな水たまり。
本来噴火時に堆積した玄武岩の溶岩は水はけもよく、雨はたちまち吸い込まれ足元を快適にしてくれるのだが流石は標高850辰里らの富士山登山では様子が違うらしい。

14世紀に誕生したとされる青木ヶ原の樹海の木々たちが長年に渡り堆積させた腐葉土玄武岩の溶岩を覆い隠しいる。

水たまりを避けながら先を急ぐ。

草が生い茂り地面が露呈しているのは僅かに幅三十臓
これがこの先続くのか、
昔の富士山登山者はこの道を歩んだのか。
私の頭の中はふと伝説として初めて富士山登山をしたと伝わる聖徳太子と自分が重なったりしていた。

遊歩道を歩き始めて5分。道は途絶えた。
横には民間。
そこの門番とおぼしき番犬がけたたましく怪しき登山家に襲い掛かる。
何か異常な空気を察したかのように威嚇してくる。つまりこの場所には不慮の侵入者は足を踏み入れないのであろう。情けないが道を誤ったようだ。

私は登山の鉄則を思い出していた。

『迷ったら元の位置へ戻るべし。』

振り出しに戻らなくてはならなくった瞬間であった。

さて、前途多難な旅になりそうな予感を感じながら『吉田口遊歩道』横の舗装された『吉田口登山道』を歩くこととした。その舗装された道は富士山登山とのギャップを感じた。

重登山靴でアスファルトは非常に不釣合いである。

追い越していく車は何か珍しい物を見るかのように車にブレーキを入れながら通り過ぎていく。

前方に人の気配は全く感じない。道はこれでいいのか?不安にかられる。
ふと自分の歩いてきた道を振り返る。後方約100辰砲なり軽装には見受けれるが中年のご夫婦らしき姿が目に入ってきた。

この道であっているのか・・・。                       次回に続く・・・